「伊丹十三」と「大江健三郎」の関係とは?

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伊丹十三とは?

伊丹十三のプロフィール

  • 本名:池内義弘
  • 職業:映画監督・俳優etc.
  • 出身:京都府
  • 生誕:1933年5月15日
  • 死没:1997年12月20日(64歳)

伊丹十三(いたみじゅうぞう)は、昭和の時代を生き、映画監督・俳優・エッセイストなど幅広い分野で才能を発揮した人物です。

特に映画監督としては、『お葬式』や『タンポポ』など大ヒット作品を数多く残したことで知られていますが、監督デビューは1981年。51歳の時でした。

映画監督になる以前は、映画編集・商業デザイナーを経て俳優に転身。俳優としても、映画『家族ゲーム』やドラマ『北の国から』など、数多くの人気作品に出演しています。

そんなマルチな才能を持った伊丹十三ですが、1997年にマンションから飛び降り、突如この世を去りました。

大江健三郎とは?

大江健三郎のプロフィール

  • 職業:小説家
  • 出身:愛媛県
  • 生誕:1935年1月31日
  • 死没:2023年3月3日(88歳没)

大江健三郎は、昭和中期から平成後期にかけて活躍した、日本の小説家です。

大学在学中の1957年に『奇妙な仕事』でデビューした大江は、翌年の23歳の時に短編小説『飼育』により第39回芥川賞を受賞します。(当時最年少)

その後も、多種多様な文学作品を世に送り続けた大江は1994年に「ノーベル文学賞」を受賞。日本人2人目となる偉業を成し遂げた。

そして、2023年3月3日。老衰によって穏やかに、その偉大なる人生に幕を閉じました。

「伊丹十三」と「大江健三郎」の関係とは?

2人は高校時代からの親友だった

映画監督として名を馳せた「伊丹十三」。
小説家として名を馳せた「大江健三郎」。

この2人にどんな繋がりがあるのか気になって調べてみると、ほぼ日刊イトイ新聞のコラム欄に以下のような記述があっりました。

伊丹さんと大江さんは松山東高校で知り合い、
一緒に音楽を聴いたり文学を語ったり、
お互いに影響し、刺激しあう間柄でした。

ほぼ日刊イトイ新聞

この記述からもわかるように、伊丹と大江の2人は、高校時代からの親友だったようですね。

大江が伊丹の義弟となる

2人の関係は、親友にはとどまりませんでした。

1960年、「大江健三郎」と伊丹十三の妹「ゆかり」がなんと結婚したのです。

これによって、大江と伊丹の関係は「親友」から「義兄弟」へと変化し、2人はより一層親交を深めていきました。

『静かな生活』を十三が映画化

著:大江 健三郎, 解説:伊丹 十三
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1990年に講談社より刊行された、大江健三郎の連作小説『静かな生活』。

1995年には映画化もされた、大江健三郎の人気作品ですが、この映画化の監督・脚本を務めたのが義兄・伊丹十三でした。

そして、伊丹十三監督作品の中で原作が存在するのは、後にも先にもこの『静かな生活』だけだったようです。

このことからも、2人の間の深い関係性が垣間見えますね。

『取り替え子』は伊丹と大江の物語

著:大江健三郎
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1997年に伊丹十三が投身自殺してから3年。

大江健三郎は『取り替え子』という長編小説を上梓します。

そしてこの小説には、小説家「古義人」と映画監督「吾良」という2人の人物が登場。
2人の関係は少年時代からの友人で、義兄弟でもあるという間柄です。

どう考えてもこの古義人は「大江健三郎」を、吾良は「伊丹十三」をモデルにしています。

さらに、この物語は、吾良が投身自殺をしてしまうという内容となっています。

つまり、この小説は、大江と伊丹、2人の人生を反映させた物語となっているわけです。

伊丹十三の死因について

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まとめ

以上の内容をまとめます。

伊丹十三と大江健三郎の関係

  • 2人は高校時代からの親友だった
  • 大江が伊丹の義弟となる
  • 『静かな生活』を十三が映画化
  • 『取り替え子』は伊丹と大江の物語

上記の内容からもわかる通り、2人の間にはかなり親密な関係があったようですね。

今回はこれで以上になります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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