皆さんこんにちは、本サイト「TrendLIFE」を運営しているたけです。
今回は、サッカー界で今話題になっている「欧州スーパーリーグ(ESL)」のアレコレについて解説していきたいと思います。
欧州連合(EU)司法裁判所が、欧州スーパーリーグに対するFIFAやUEFAの処置は「EU競争法に違反する」発表したことで、スーパーリーグ構想が再燃し始めました。
しかし、「そもそも欧州スーパーリーグって何?」という方も多いと思うので、今回は、本騒動の発端・参加クラブ・現状など、一連の流れをわかりやすく解説していきます。
是非最後までご覧ください。
欧州スーパーリーグとは?
欧州スーパーリーグは、2021年4月に、欧州の12のビッグクラブによって設立された、新しい欧州のサッカーリーグです。
元々欧州では、チャンピオンズリーグ(CL)という、欧州クラブチームの頂点を決める大規模なリーグ戦が毎年開催されていましたが、ある意味CLの独占状態にもなっていました。
日本にも独占禁止法があるように、ある企業や団体による市場の独占は、不公正な取引の原因にもなってしまいます。
こういった観点からすると、現在のCLの独占状態は、欧州のクラブチームにとってもあまりいい状態ではなかったのです。
そんな状況の中で、CLの対抗策として新たに構想されたのが、今回解説する「欧州スーパーリーグ」でした。
以下では、欧州スーパーリーグがどのようなきっかけで誕生し、現在はどのような状況なのか、一連の流れを解説していきます。
欧州スーパーリーグに関する一連の流れ
事の発端:コロナによる財政状況の逼迫
皆さんご存じかと思いますが、現在、ヨーロッパでは欧州クラブチームの頂点を決める「チャンピオンズリーグ(CL)」が毎年開催されています。
しかし、2020年に世界中を襲った新型コロナウイルスの影響で、サッカー界の経済状況は逼迫し、現状の経済体制に綻びが見え始めました。
そんな中、コロナによって逼迫した状況を打破するための策として、レアル・マドリードやバルセロナといったビッククラブが提案したのが「欧州スーパーリーグ」の設立だったのです。
CLに代わる新しい欧州リーグを設立することによって、さらなる欧州サッカー界の発展と、逼迫した経済状況の回復を目指した訳です。
そして、2021年4月18日に欧州スーパーリーグの創設決定が発表され、初代会長には、レアルの「フロレンティーノ・ペレス会長」が就任することになりました。
設立当初の参加クラブは12チーム
欧州スーパーリーグ設立当初の参加チームは、下記の12チームでした。
ラ・リーガ(スペイン)
- レアル・マドリード
- バルセロナ
- アトレティコ・マドリード
プレミアリーグ(イングランド)
- マンチェスター・シティ
- リヴァプール
- アーセナル
- チェルシー
- マンチェスター・ユナイテッド
- トッテナム
セリエA(イタリア)
- インテル
- ミラン
- ユヴェントス
各リーグの名だたるチームが参加していることがわかりますね。
一方で、ブンデスリーガの「バイエルン」と「ドルトムント」、そしてリーグアンの「PSG」は、当初から欧州スーパーリーグへの参加拒否を表明していました。
おそらく、欧州スーパーリーグに参加するメリットが少ないと考えたのでしょう。
UEFA・FIFAが猛反対し、参加チームに制裁を課す
欧州スーパーリーグの創立が発表されてすぐ、CLを主宰している欧州サッカー連盟(UEFA)や、国際サッカー連盟(FIFA)は、欧州スーパーリーグに対する反対表明を行っています。
UEFAからしたら、CLと似たようなリーグを開催しようとしている欧州スーパーリーグは単純にライバルになる訳ですから、反対するのも当然ですよね。
そして、反対表明をすると同時に、UEFAは欧州スーパーリーグ参加チームに対して、以下のような制裁を課すことを表明しました。
UEFAが表明した欧州スーパーリーグ参加チームに対する制裁
- 今後、CLやワールドカップなどの大会への参加禁止
- 代表チームへの登録禁止
上記の通り、選手側からしたら到底受け入れがたい処分ですね。
この処分に加え、大会方式などをめぐりファン・サポーター・現役選手などから批判の声が噴出したことにより、次々と欧州スーパーリーグを脱退していくクラブチームが現れる事態になります。
脱退したチーム・残留したチーム
脱退したチーム
- アトレティコ・マドリード
- マンチェスター・シティ
- リヴァプール
- アーセナル
- チェルシー
- マンチェスター・ユナイテッド
- トッテナム
- インテル
- ミラン
- ユヴェントス(事実上の脱退)
残留したチーム
- レアル・マドリード
- バルセロナ
上記の通り、ほとんどのクラブチームは脱退を表明し、残ったのはレアル、バルサの2チームだけになりました。
レアルとバルサがかたくなに脱退をしなかった理由は、両者ともに財政状況が厳しかったためだと言われています。
ここまでは、2021年に起こった出来事です。
これで、欧州スーパーリーグ構想は破綻したかと思われましたが、2023年になって状況が変わります。
2023年12月21日、FIFAとUEFAの対抗措置は違法であるという判決が下る
長い間先行きが不透明だった欧州スーパーリーグ構想ですが、2023年12月21日に状況が変化しました。
欧州連合司法裁判所が、欧州スーパーリーグに対するFIFAとUEFAの対抗処置は「EU競争法」に違反するとの判決を下したのです。
このEU競争法というのは、日本でいう「独占禁止法」に相当する法律です。
つまり、FIFAとUEFAが取った「CLやワールドカップなどの大会への参加禁止」や「代表チームへの登録禁止」といった措置は、市場を独占する行為に値すると判断されたわけです。
こうして、再び欧州スーパーリーグ構想が再浮上することになります。
判決に伴い、欧州スーパーリーグは新フォーマットを発表
新たな大会フォーマット
- 全64チームが参加
- 昇格・降格あり
- 3リーグ制(スター、ゴールド、ブルー)
- 各チームが1シーズンに最低14試合を戦う
- スーパーリーグは全試合無料放送 etc.
欧州スーパーリーグ側は、判決に伴いこのような新たな大会フォーマットを発表しています。
果たして、どれだけのクラブチームが参加を表明するのでしょうか。
現在:各クラブチームの動向待ち
FIFAやUEFAの措置が違法だと認められたからと言って、欧州スーパーリーグの設立が決まったわけではありません。
当然ですが、一度脱退したクラブチームが戻ってこなければ、リーグ戦なんて行えません。
そのため、現在は、各クラブチームの動向に注目が集まっている状況です。
まとめ
欧州スーパーリーグの一連の流れに関する情報は以上です。
新たな情報が入り次第、更新していきます。
最後までご覧いただきありがとうございました。